鑑定士ハチの部屋

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六古窯

皆様
新年おめでとうございます、本年もよろしくお願いします。


六古窯とは瀬戸・備前・丹波・越前・信楽・常滑の古窯を言います。
1000年以上の歴史があります。
古瀬戸は施釉されていますが他の五窯は焼締めで無釉です。
ではどんな場所に窯を築くのでしょうか?。
問題は陶土と燃料があるのが必須条件です、特に燃料です。
燃料は松です、赤松は山に、黒松は海岸線に自生してます。
窯を築くのは斜面を利用した登り窯ですから燃料も赤松になります。
赤松の自生した小高い山の周辺に築窯し、赤松が無くなれば、
燃料を求めて別の場所に移動していきます。
陶土は田土です、葉・小枝が混じった土です。

古越前(桃山~江戸初期)
古越前はヒモ状にした粘土を積み上げて成型し、口はロクロで成型します。
写真は自然釉がかかった火のあたった面と壁側の火のあたらない面です。
火のあたった面は火ぶくれが破れています。
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ロクロ引きした口周辺と底面です、底面にはゲタ印と言われる壺を固定
した跡が線のように見えます。
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火のあたった面の自然釉が綺麗です。
自然釉は松ヤニと灰が混じって肩に付き下部へ流れています。
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古越前(江戸初期)
黄ゴマと言われる自然釉がある火のあたった面と壁側の火のあたらない
面です、この壺は流れるような自然釉はありません。
ゴマには黄ゴマと青ゴマがあります、青ゴマは室町以前の壺に見る事が
できます。
この壺は黄ゴマですから、桃山~江戸初期のものになります。
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口周辺と底面です。
首から上はロクロ引き成型です。
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古常滑(江戸初期)
この常滑は窯の中央部に置いたのか、どの方向でも自然釉があります。
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古常滑(室町)
自然釉が塗りつけたような感じで付いています、しかもグリーン色です。
自然釉の色の違いはその時代の窯の構造の違いだそうです。
グリーン色の自然釉は室町以前の物だそうです。
下部側面にバツに見える窯しるしが有ります。
窯しるしは共同の窯で焼くので各人の持ち物の区別をするために、
つけたしるしです。
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口周辺と底面です。
焼成中に倒れたのでしょう、口がゆがんでいます。
隣の壺に倒れかかったのでしょうか、剥がし跡があります。
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古信楽(桃山~江戸初期)
この信楽の壺は口を欠いています。
口の欠けた壺は骨壷の可能性が高いそうです。
一般人は土葬ですが特権階級の人は火葬したそうです。
故人の魂があの世と現世を自由に行き来できるようにと願って
首から上を欠くのです。
この壺には肩に黄ゴマが沢山付いていますが、流れるような自然釉
はありません、黄ゴマですから桃山~江戸初期の壺です。
下部側面はウニと言われる陶土に混じった小枝等の燃えた跡が見えます。

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    次回は発掘陶磁器の紹介です。
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by kahohira | 2013-01-01 15:55 | 骨董 | Comments(0)