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鑑定士ハチの部屋

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古平戸 亀型酒器

亀型水注 2器。
過去に同手の物が「なんでも鑑定団」に登場しました。
中島誠之助さんは「江戸中期頃の平戸焼」であると評価しました。
でも私は幕末~明治の平戸焼だと考えています。
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完品(無傷)です。
全長:16cm、横:13cm、高さ:14cm
白磁、甲羅部を染付と陰刻で表現しています。
ヤフオクで2万円弱で落札しました、しかしその後この手の物をさがしていますが
古平戸では見かけません、薩摩焼の現代物は一度見かけました。
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後方、尻尾部を曲げて取り手にしています、毛(海藻)を線の陰刻で表現している。
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顔正面、口が注ぎ口になっています。
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底辺部、無釉です天草陶石でしょう、きれいな白です。
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蓋を外した所です、切込みを2段にしています細かい作業が必要です。
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蓋です、縦:5.1cm、横:7.4cm、高さ:3cm。
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足部です、4指です。(亀は4指でしたか?)
足のウロコ?も表現しています。
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斜め後ろからの映像です。
今から150年位前の作品でしょうが平戸の陶工さんは面白い物を製作したと
感心しています。
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こちらは白磁に鉄釉をかけています。
これもヤフオクで七・八年前に1.5万円位で落札しました。
私はヤフオクではこの2件しか見ていません2件とも私が落札しました。
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斜め前からの映像です、鉄釉のほうが存在感があるように思うのは私だけ
でしょうか、私は鉄釉の方が好きです。
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尻尾部を内側から見ています。内側は全体に鉄釉がかかっています。
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この二つの作品は形・サイズ等は同じです、同時期、同窯で製作した物でしょう。
鉄釉の有無だけの違いです。
細部を見てみると首部位・足のある部位・甲羅部位・尻尾部位の四か所を型枠で
別々に作り合体して製作している様に思えます。
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蓋は前所有者が割れたため漆で作ったそうです、これはこれで手が入っています。
このような蓋物・細工物は落下等でキズ物になりやすいのです古平戸の細工物
は直し等があるのが多いです、よく確認することが必要です。
価格的には完品とキズ物では当然に差がでますがこのような作品の出品は少なく
出会えれば購入を検討してみるべきです(キズの程度にもよりますが)。
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首部です凛とした感じで「いいな~」と思います
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    次回も古平戸を予定していますが日本ミツバチに変更かも。
by kahohira | 2013-08-22 17:08 | 骨董 | Comments(2)
Commented by micnoski at 2013-08-25 04:03 x
平戸焼の亀型酒注ですか~。いいですね~!
同じものを三川内の博物館で見たことがあります。
いつも思うのですが、平戸焼の亀の顔のつくり、独特ですね。
恐竜というか怪獣のようでかわいらしいです。
蓋のつくりの細やかさに驚きました。三川内の職人さんは
本当に素晴らしい腕を持っていたんですね。
良いものを見せてもらいました。それにしても2万弱とは・・・
うらやましい・・・
Commented by kahohira at 2013-08-26 20:40
micnoskiさま
私のブログを見ていただきありがとうございます。
micnoskiさまのブログも拝見しました。
龍山水文酒注、素晴らしいですね。
どこかの骨董店のホームページで一度みました、とても高価だった記憶があります、ヤフオフでは私は見かけていません、もし出品があれば入札してみたいものです。
micnoskiさまは文章が上手ですね、読みやすい解説をしていると感じています。今後の投稿を期待しています。